〜社寺建築☆美の追求〜 大岡實の設計手法  大岡實建築研究所
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龍口(たつのくち)仏舎利塔(神奈川県藤沢市)
昭和45年(1971年)9月12日竣工。龍口法難700年を記念し日本山妙法寺(藤井日達上人)が建立。塔内には仏舎利が安置されている。龍口寺裏山(龍口山)の高台にあり、かつては江ノ島や相模湾を一望のもとにできたが、国道134号・国道467号沿いに複数の高層ビルが建って以降、視界がビルにさえぎられるようになった。(ウィキペディアより)
この仏舎利塔の形式は、仏舎利塔の原始形式における全体の形を確実に知りうるストゥーパの資料四種のうち、ルアンウェリーの小ストゥーパ(スリランカ/セイロン)形式と言われるものである。
次頁にルアンウェリーの小ストゥーパについての大岡實の見解を記す。
ルアンウェリーの小ストゥーパ(スリランカ/セイロン)

仏舎利塔の由来とその変遷/田子の浦仏舎利塔落慶記念出版より

大岡實は新版仏教考古学講座/雄山閣の中でルアンウェリーの小ストゥーパについて次のように述べている。
「この塔は紀元二〜三世紀のものと言われるが、これも一石から彫り出されていて(相輪は別石であろうが、同時の制作であることは明らかである)、確実に原形を保存しているものであり、しかも造形的に見て、全体のバランス、塔身(覆鉢)の曲線など美しい。」
設計図
アヌラダプーラ(セイロン)のルアンウェリーのストッーパ形式
龍口法難700年を記念し日本山妙法寺(藤井日達上人)が建立
仏舎利塔の説明板が立つ
背面から見る
欄楯が巡る
年月 西歴 工事名 所在地 工事期間 助手 構造設計 施工 構造種別
昭和41 1966 龍口 仏舎利塔 神奈川県 龍口 昭和41〜45 松浦弘二 松本曄 根本工務店 RC造

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一風変わったデザインの小田急片瀬江ノ島駅舎 

正面遠方に白い仏舎利塔が見える

龍口仏舎利塔は龍口寺裏山(龍口山)の山頂にある

ここで龍口寺について少し見てみよう。

この地はかつて刑場跡で文永8年(1271年)9月12日に日蓮宗の開祖日蓮が処刑されそうになったという

山門/1864年建立/欅造り

山門を境内側から見る

龍ノ口法難の際に日蓮が入れられていたとされる土牢/中には祖師像が安置されている

大書院 /昭和初年長野県(信濃国)松代藩の藩邸を移築、(通称:養蚕御殿)

正面は本堂/工事中のようである

天保3年(1832年)竣工/法難時に日蓮が足元に敷いていた敷皮が安置されているため
 敷皮堂ともよぶ/木造欅造り

五重塔/明治43年(1910年)竣工/木造の五重塔としては神奈川県で唯一であり、本堂とともに「神奈川県建築物百選」に選定されている/建造には竹中工務店(棟梁竹中藤右衛門が建てたといわれる)が携わった

最上層の屋根のみ扇垂木となっている

ここも工事中のようである

彫刻は一元流(藤沢彫川)の一元安信/六葉も欅で造られている彫刻は一元流(藤沢彫川)の一元安信/六葉も欅で造られている

また、こんな建物等があったのでご紹介したい。
寂光殿

コンクリート造である

垂木も表現されている

こんな石造五重塔もあった

石造でも垂木が表現されている

ここにも石塔があった/後ろは龍の口刑場跡の碑

こんな垂木の表現もある

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